富士山噴火と東京への影響|想定被害・降灰範囲・備え
この記事の目的
富士山が噴火した場合、東京は何が起きるのか?
ここでは、政府・自治体が公開する想定をもとに、東京都が直面するリスクと具体的な備えを分かりやすくまとめています。
1. 富士山噴火で東京はどうなる?
想定される主な影響
富士山噴火では、東京は「溶岩流」や「火砕流」に巻き込まれることはありません。
最も大きなリスクは、広範囲の降灰(火山灰) です。
東京の主なリスク
- 交通機関の麻痺(鉄道・道路・空港)
- 停電・通信障害
- 水道・下水のトラブル
- オフィス・店舗の営業停止
- 物流停滞による物資不足
- 呼吸器や目への健康被害
東京は距離的に離れていても、社会インフラが極めて密集しているため、
1〜3㎝の降灰でも都市機能が大きく低下すると考えられています。
2. 東京はどれくらい灰が積もる?
富士山噴火時の降灰予想エリア
内閣府 富士山ハザードマップ検討委員会が発表する富士山噴火時の降灰予想エリアです。

積灰の目安
(※気象・風向きで変動するため、各機関の想定モデルに基づく一般的な説明)
- 1mm: 車のスリップ・視界不良
- 1cm: 鉄道ポイントの故障、道路の渋滞悪化
- 3cm: 交通大幅停止、停電リスク増大
- 10cm: 都市機能の長期停止
東京は風向き次第で、1〜3cmの降灰を受ける可能性が指摘されています。
3. 東京(23区)が直面する具体的な問題と想定タイムライン
発生〜数時間後
- 空が暗くなる
- PM2.5の数倍の細かい灰が舞う
- 呼吸器への負担→マスクなしでの外出が困難
- 空港が離発着を停止
半日〜1日後
- 路面が灰で覆われ、車の走行が大幅に低下
- 鉄道のポイント故障・架線トラブル
- 灰が入り込むことで地下鉄も一部停止
- 電気設備に付着し、停電リスク上昇
数日〜数週間
- 清掃に大量の人手・水が必要 → 作業遅延
- コンビニ・スーパーの物流停滞
- 宅配便が数日停止
- オフィスビルの空調設備停止
- コワーキングや在宅勤務への急速移行
4. 東京で停電は起きる?
起こり得ます。
火山灰は湿ると電気を通しやすいため、
- 変電設備のショート
- 太陽光パネルの機能停止
- 電柱・送電線への付着
などが原因で、広域停電のリスクが高まります。
停電+通信障害が同時に発生する可能性がある点は重要です。
5. 東京の企業・店舗が受ける影響
特に大きいのは以下の2点です。
1. 交通・物流が止まり「出社できない」
数日間、通勤が困難になり在宅勤務への移行が急務。
2. 営業が止まる
- 空調設備の停止
- ビル内への灰侵入
- 顧客の移動が困難
- 商品・資材が入らない
店舗・工場・オフィスすべてに影響が及びます。
6. 個人が備えるべきもの(東京在住者)
必須:火山灰対策
- 不織布マスク(N95推奨)
- ゴーグル
- 軍手・長袖
- 使い捨てレインコート
- 灰除けブラシ・ホウキ
停電・物流停止に備える
- 3〜7日分の水・食料
- カセットコンロ
- モバイルバッテリー
- 非常用トイレ
- カーテン・窓目張り用テープ
7. 企業・オフィスの備え(東京)
必要度の高いもの
- 火山灰対策フィルター
- エアコン屋外機の灰よけ
- 入退館の制限ルール
- 在宅勤務への即時切り替えルール
- 灰清掃の外注先リスト
8. 東京の清掃作業は長期化する
東京は舗装道路が非常に多く、
1cmの灰でも数日〜数週間の清掃が必要です。
特に集中的に清掃が必要なのは:
- 排水溝
- 歩道・横断歩道
- 駅周辺
- 高速道路のランプ
- マンホール周辺
灰を捨てる場所も限られるため、清掃体制の遅れで
都市機能の回復が長期化する可能性があります。
9. 東京に住む人が今からできることまとめ
- 灰を吸わないためのマスク・ゴーグル準備
- 数日間歩いて移動できるように靴を用意
- 停電対策(バッテリー・懐中電灯)
- 在宅勤務の環境を整えておく
- 水・食料・簡易トイレを備蓄
首都圏は交通に依存しているため、電車が止まる=都市が止まる
という観点が最も重要です。
10. まとめ:東京は距離があっても“噴火の当事者”
富士山が噴火しても、東京に溶岩流が流れることはありません。
しかし、降灰によって、
- 交通機関
- 物流
- 電気
- 水道
- 通信
- 医療
- 経済活動
あらゆる都市機能が影響を受ける可能性があります。
東京に住む人も、企業も、
「降灰を前提にした備え」
を進めることで、被害を最小化できます。
出典・参考情報
富士山噴火完全ガイド
富士山噴火が発生した場合、首都圏を含む広範囲に甚大な影響が及びます。本記事では富士山噴火の被害予測、降灰リスク、家庭・企業が今すぐ備えるべき対策を総合的に解説します。
本記事の信頼性について
本記事は、気象庁・内閣府・環境省・各自治体が公表する火山・防災情報をもとに作成しています。防災士が内容をチェックし、最新の情報を反映するため定期的に更新しています。
参考資料・出典
- 気象庁|富士山火山防災
- 内閣府|広域避難計画
- 山梨県|富士山火山防災対策
- 静岡県|富士山火山防災対策
- 神奈川県|火山の防災対策
- 東京都|Tokyo富士山降灰特設サイト