噴火対策その1 準備、情報収集編
噴火の情報収集
まずは自分の地域に関係のある火山に関する情報を集めることから始めましょう。公的な機関からの発信や、防災の方針を知ることが大事です。
火山活動の状況を調べる
気象庁のサイトから、各火山の最新の状況が調べられます。
気象庁 災害情報
参考記事:
噴火の予兆に注意する
火山が噴火する前には予兆や前兆があります。たとえば、地震や地殻変動、地面の膨らみや傾斜の変化、火山ガスの増加などです。地震の増加は特に重要で、地下での岩石の動きにより起こると考えられています。これらのサインは、火山が活動し、噴火の可能性が高まっていることを示唆しています。
噴火の予兆・前兆とされている現象をまとめました。
ただし、噴火の正確な状況把握・判断は、専門的な知識が必要です。予兆と思われる現象を確認しても、いたずらにあわてた行動を取ったり、SNS等で不安を煽る投稿などは慎んで下さい。気になる場合は地元の自治体等に連絡し、個人として可能な防災対策を準備しつつ、公的な発表を待ちましょう。
噴火速報など緊急情報が受信できるようにする。
2015年から気象庁は噴火速報の運用を開始し、連動したスマホアプリもあります。これらのサービスを利用して、緊急時の情報を受信できるようにしましょう。
※各アプリ、サービスの導入や利用については、自己責任でお願い致します。
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火山ハザードマップ・防災マップの入手
お住まいの地域の市町村で発行されて火山ハザードマップ・防災マップを入手します。火山ハザードマップとは、火山災害の恐れがある範囲を地図上でわかりやすく説明したもので、住民と観光客向けのものは、活火山近くの自治体が配布しています。日本国内にある活火山それぞれの特性やデータ基づいて、火山防災協議会が様々にシミュレーションをし、防災計画を練って作成したものです。
各市町村のサイトで公開されているので、「○○市(お住まいの地域名) ハザードマップ」のように検索して入手して下さい。
参考記事:
ハザードマップ・防災マップから必要な準備・対策を確認する
ハザードマップ・防災マップの見方はいくつかありますが、ここでは簡単なチェック方法を紹介します。
チェック1 避難が必要な地域か?
溶岩流、噴石、火砕流、山体崩壊の可能性がある地域は避難を含めた噴火対策が必要です。土石流や火山泥流の可能性がある地域など、ハザードマップ・防災マップには火山ごとに起こりうる被害のレベルが区分けされています。
噴火警戒レベルによっては避難指示・避難準備が発令される区域に該当する場合は、避難を含めた噴火対策を準備しましょう。避難場所は必ず確認しておきます。
チェック2 火山灰が到達する地域か?
火山灰は広範囲に渡って飛ぶため、ほとんどの地域は「避難の必要はないが、火山灰は降る」地域に該当します。ハザードマップ・防災マップを見て、火山灰到達予測の範囲内か確認しましょう。火山灰到達範囲内であれば、火山灰対策が噴火対策の中心となります。降灰量が多いほど、身体だけでなく、家屋、道路、農作物、交通網の対策が必要になります。
チェック3 その他、各防災マップごとの注意事項
火山と地域ごとに発生が予想される災害と、対応方針は異なります。ハザードマップ・防災マップには、避難場所、避難ルート、持ち出し品、離れた場所にいる家族に安否を知らせる方法、降灰時の注意など必要な情報が記載されています。しっかり読んで、見落としがないよう確認しましょう。
また、ハザードマップ・防災マップはあくまで予測のため、想定外のことが起こり得ることも常に念頭に置いて下さい。
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