火山・噴火の歴史:浅間山
浅間山の概要
浅間山(あさまやま)は、日本の長野県と群馬県の境界に位置する活火山です。烏帽子岳など3つの火山体とあわせて、浅間連峰または浅間烏帽子火山群と呼ばれます。
地理
浅間山は、日本の中心部に位置し、長野県と群馬県の境界にあります。主に軽井沢町(長野県)と吾妻郡嬬恋村(群馬県)にまたがっています。
山の特徴
浅間山は、標高約2,568メートルの活火山であり、山体は円錐形でカルデラも形成されています。
地質学的背景
浅間山は、日本列島が太平洋プレートとユーラシアプレートの衝突によって形成された火山帯の一部です。岩石は、主に玄武岩や安山岩などの火山岩で構成されています。これらは火山活動によって生成され、地球内部から地表に噴出して堆積したものです。
浅間山の噴火の歴史
浅間山は有史以来活発な噴火活動が起きています。以下は代表的な噴火の事例です。
1108年 天仁噴火
前掛山から爆発指数5とされる大規模なマグマ噴火が起きました。近年の発掘調査によると、この時の噴火によって堆積した軽石や火山灰から、1783年の天明噴火と同規模かそれ以上であったと推測されています。また、この噴火では火砕流も発生しました。
1783年8月5日(天明3年7月8日) 天明大噴火
1783年に天明の大噴火と呼ばれる大規模なマグマ噴火が起きました。山体崩壊と二次爆が起き、火山雷・噴石のため前掛山は火の海となりました。周囲への噴石落下、山火事が起き、大量の火山灰が降下しました。関東中部では降灰のため、昼も闇夜のようになります。二次噴火で火砕流・岩屑なだれが発生し、吾妻川が決壊、多量の水が利根川に出て、流域の村落を流出しました。この噴火は多数の死者と被害を出し、日本の噴火史に残る有数の災害となりました。
近年の噴火
それ以降も明治・昭和・平成・令和と、浅間山では活発な噴火活動が見られます。
参考文献
『日本の火山』, 山と渓谷社, 2016年
浅間山関連のハザードマップ
- 軽井沢町 浅間山火山防災マップ https://www.town.karuizawa.lg.jp/www/contents/1001000001001/index.html
- 安中市 火山ハザードマップ https://www.city.annaka.lg.jp/page/7095.html
- 嬬恋村 浅間山火山防災マップ https://www.vill.tsumagoi.gunma.jp/www/contents/1000000000061/index.html
- 佐久市 浅間山火山防災マップ https://www.city.saku.nagano.jp/kurashi/iza/bosai_bohan/asamayamabosaimap/0122201906241332173.html