富士山噴火ハザードマップ|地域別リスクと避難行動を徹底解説

はじめに

富士山噴火は、火口周辺だけでなく、風向きや地形によって広範囲に降灰・火山影響をもたらします。

噴火後の行動を間違えると被害は拡大するため、ハザードマップを正しく理解することが命を守る第一歩です。

ここでは、自治体・内閣府の最新データをもとに、

  • 富士山周辺の地域別リスク
  • 降灰・火砕流・溶岩流の範囲
  • 各地域の避難行動
  • 企業・オフィス・工場の備え

をわかりやすく解説します。

1|富士山の噴火警戒レベルと降灰予想エリア

富士山の噴火警戒レベル

まずは気象庁が発行する富士山の噴火警戒レベルを見てみましょう。これを元に、各自治体が地域ごとにハザードマップを作成します。

富士山噴火警戒レベル

富士山噴火警戒レベル

※画像をクリックすると大きなサイズで確認できます。

出典:気象庁:富士山 噴火警戒レベルリーフレット

富士山噴火時の降灰予想エリア

内閣府 富士山ハザードマップ検討委員会が発表する富士山噴火時の降灰予想エリアはこちらです。

富士山噴火時の降灰予想エリア

出典:富士山ハザードマップ検討委員会

2|ハザードマップの基本的な見方

ハザードマップは、火山災害の種類ごとに色分けされています。

災害 説明
溶岩流 高温の溶岩が流れ住宅地や道路を直撃
火砕流 高温ガスと岩片が混ざった流れで致命的
降灰 粒子が軽く遠方まで飛散、都市機能を麻痺
噴石 オレンジ 火口近くで数cm〜数十cmの石が落下

ハザードマップの見方ポイント

  1. 色分けごとの範囲を確認
  2. 避難場所の位置を事前に把握
  3. 道路や河川の状況を確認し、避難ルートを確保
  4. 災害想定時間(到達時間)を確認

3|地域別のリスクと対策

富士山は特に、静岡・山梨・神奈川・東京に影響を及ぼす可能性があります。

静岡県(御殿場・富士宮)

  • 溶岩流・火砕流のリスクが最も高い
  • 山体崩壊による土砂崩れの危険もある
  • 火口周辺の住民は即時避難が必要
  • 避難所は山麓より安全な高台に設置

山梨県(富士吉田・富士河口湖)

  • 降灰が中心で1〜30cmの降灰が想定
  • 火口周辺では火砕流リスクもあり
  • 主要道路が灰で通行困難になるため、事前の備蓄が重要

神奈川県(厚木・相模原)

  • 風向きによって降灰が到達
  • 数mm〜1cm程度の灰で交通麻痺の可能性
  • 屋内退避が中心、外出は最小限に

東京都(23区・多摩地域)

  • 東京都心でも降灰が到達する可能性あり(1〜10mm)
  • 建物内での待避が基本
  • 災害時は交通手段が限定されるため、リモートワークや自宅待機が推奨

4|避難行動の基本

噴火の規模や地域に応じて、避難方法は変わります。

火口付近

  • 一時避難(火口避難)
  • 火砕流・噴石・溶岩流から数分〜数十分で避難
  • 高台への移動が基本

山麓〜都市部

  • 屋内退避(降灰対策)
  • 窓や換気口を閉め、隙間に不織布や新聞紙を詰める
  • マスク・ゴーグルを装着して呼吸器を守る
  • 灰が積もると道路や車は危険なため、外出は控える

避難所利用

  • 災害時は自治体指定の避難所を利用
  • 水・食料・医療体制の確保がされている
  • 灰による道路障害で避難が遅れる可能性があるため、早めの移動が推奨

5|降灰による都市機能への影響と備え

噴火に伴う降灰は都市機能を大きく損ないます。

交通

  • 路面摩擦低下 → 事故多発
  • 鉄道・バス・新幹線の運休
  • 空港閉鎖(羽田・成田)

電力・通信

  • 電線や変電設備への付着 → 停電
  • 携帯基地局の故障 → 通信障害

水道・下水

  • 浄水場停止 → 飲料水確保が急務
  • 下水詰まり → 生活排水が使えなくなる

6|企業・オフィス・工場の備え(BCP)

降灰災害は都市全体に影響するため、企業の備えが非常に重要です。

従業員への対応

  • 灰が降る日は在宅勤務推奨
  • 灰による通勤不可を想定した出勤ルール整備

設備・施設対策

  • 空調フィルターの予備確保
  • 機械・設備への防塵カバー
  • 非常用電源と水の備蓄

物流・事業継続

  • 災害時は物流寸断が想定されるため、在庫管理と配送計画の見直し
  • 災害情報の収集体制を確保

7|ハザードマップの活用ポイント

  • 自宅や職場の位置をハザードマップ上で確認
  • 避難ルートを事前に複数確保
  • 灰や噴石のリスクに応じた避難行動をシミュレーション
  • 災害情報アプリ・自治体メールを活用し、常に最新情報を確認

まとめ

富士山噴火は、火口周辺だけでなく都市圏にも影響を及ぼす可能性がある自然災害です。

ハザードマップを活用し、地域ごとのリスクを把握しておくことで、

  • 適切な避難行動
  • 災害被害の最小化
  • 生活・事業の早期復旧

が可能になります。

家庭・企業ともに、事前の準備と情報確認が命を守る鍵です。

噴火警戒情報が発表された際は、ハザードマップを参照し、冷静かつ迅速な行動を心がけましょう。

次に学ぶこと:防災グッズ

火山灰や溶岩流・火砕流の影響で、都市機能や交通は数日〜数週間麻痺する可能性があります。内閣府・気象庁の公表資料を基に、家庭・企業で今すぐ揃えておくべき防災グッズを網羅的にまとめました。

「富士山噴火に備えるための備蓄・防災グッズリスト」はこちら


「富士山噴火完全ガイド ポータル」へ戻る

富士山噴火完全ガイド

富士山噴火が発生した場合、首都圏を含む広範囲に甚大な影響が及びます。本記事では富士山噴火の被害予測、降灰リスク、家庭・企業が今すぐ備えるべき対策を総合的に解説します。

富士山噴火完全ガイド ポータル

本記事の信頼性について

本記事は、気象庁・内閣府・環境省・各自治体が公表する火山・防災情報をもとに作成しています。防災士が内容をチェックし、最新の情報を反映するため定期的に更新しています。

参考資料・出典